1、ロケット花火


 夏のおもちゃ花火の中でも「男の子」や若い人に人気があるのが「ロケット花火」です。でも、ロケットの撃ち合いなどをして怪我をすることもありますので、水平打ちをしたり、人や物に向けて打たないようにお願いします。また、音の出るものなので夜遅く遊ばないで下さいね。
 皆さんのマナー次第でとてもおもしろいおもちゃになります。ご理解とご協力をお願いいたします。  

 

 
 ロケットは左の写真のように2種類の形があります。一つは、竹ひご付きの一番ポピュラーな形、もう一つは、発射台付きミサイルのものです。また、笛音がするもの、上空で破裂音がするものなどあります。どちらも最高薬量2グラム以下です。
 竹ひご付きのものは、竹ひごが方向性を高めています。凧あげの凧の足と同じで、あまり短いと姿勢制御が出来ずに不特定の方向に飛んでいってしまいます。絶対に折らないで下さい。また、砂場や地面に竹ひごを強く差し込んで打ち上げる方がいますが、ロケット本体を打ち上げるだけの力しかありませんので下手をすると上がらずに地上で破裂します。笛ロケットなら笛音で終わりますが、音入り笛ロケットだと最後に破裂しますので危ないことになります。必ず、細口ビンかそれに似たものを発射台としましょう。手で持つことは御法度。写真左に写っているものが、ある業者さんが提供している竹ひごタイプの発射台です。
 発射台付きミサイルのものは、平らな場所に置いて点火したら5m以上は離れて下さい。初速が早いので火薬に火がつくとすぐ上がり始めます。点火する前に発射台とロケット本体が引っかかりがなくスムーズに離れるか確認してみて下さい。


ロケットの構造図 
 

 左の図は竹ひごタイプのロケットの構造図です。
もともと笛ロケットは笛薬という火薬を使っているのです。笛ロケットの音色は頭部の口径と長さに関係してきます。鉛筆キャップを笛のようにして遊んだことがありませんか?吹き方は同じでも短いものは高い音、長いものは低い音になりますよね。そこら辺も考えて長さを決めています。
 ロケットの頭の火薬の装填してある部分ですが、日本製は火薬の組成に関係してだいたいプラスチック(PP)で出来ています。なぜプラスチックでできているかというと火薬を装填するとき強い圧力で固めています。例えば紙のパイプを使用すると填薬の圧力で紙が膨らんでしまい空間ができ、そこに点火の際の火が走って破裂をしてしまうことがあるからです。最近強度のある紙(特殊加工をしたもの)かあるそうですが、単価が高くて、市場価格に合わないそうです。残念ながら、プラスチックは自然崩壊しないので必ず環境保護のため回収して下さい。
 海岸などで夜遊んでいると確かに自分たちで遊んだロケットの残骸を回収する事は困難だと思いますが、一つ提案があります。遊んだ所で、10本遊んだらその場所にある前の人が遊んだ残骸を15本拾いましょう。皆さんがそうすれば、いつかは残骸がなくなります。
 最近「ロケット禁止」の立て札が立っている所もありますが、皆さんが協力してくれればきっとそんな看板もなくなるでしょう。深夜の花火遊びはしない、後かたずけをしっかりする、以上のことをしっかり守って下さい。
 ロケットの遊び以外での使い道として、よく鳥獣駆除に使われています。果樹園のカラス退治、鮎の放流直後の鳥脅し、山猿のいたずらの脅し等いろいろな所で使用されています。社会のために使われることもあるんですよ。
   


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